今では考えられないバブル時代の特徴
霊:みなさんこんにちは!ゆっくり霊夢だよ! 魔:ゆっくり魔理沙だぜ! 魔:霊夢、お笑いの世界では「第7世代」なんていう言葉が流行っていたけど、一般社会でも最近の若い人は「Z世代」なんて言われて区別されているみたいだな? 霊:そうだわね。1990年代半ばから2010年前後までに生まれてきた世代のことを「Z世代」と呼んでいるみたいだわね。 魔:「Z世代」はインターネットやスマホが当たり前の時代に生まれてきた世代だな。 霊:そういうことになるわね。ひと昔前のバブル世代と比べると、考え方や文化も全然違うから、まるで同じ日本じゃないような感じがするわよね。 魔:バブル世代というと1965年から1970年頃に生まれ、丁度、日本がバブルに沸いた昭和の終わりに就職した世代のことだよな? 霊:そのバブル世代がもうすぐ定年を迎える年齢になるんだから感慨深いわよね??? 霊:よし!じゃあ今回は、今では考えられないバブル時代、もうすぐ定年を迎えるバブル世代の特徴についてゆっくり解説していくよ! 魔:それは楽しみなんだぜ!それじゃあ、、 二人:ゆっくりしていってねーーー!!! 霊:日本はバブル崩壊後の1993年頃から有効求人倍率が1を下回る就職氷河期に突入し、その時期に就職した人たちは就職氷河期世代とも呼ばれているんだよ。 魔:最近はまた売り手市場になって、就職活動もかなり緩くなってきているとネットニュースになっていたんだぜ。 霊:そうみたいだわね。でもバブル世代の就職活動は、その今よりももっと緩く、今では考えられないようなものだったんだよ。 魔:当時はどんな就職活動が行われていたんだ? 霊:超売り手市場だった当時は、会社訪問の交通費を企業が負担するなんて、当たり前だったわよね。関西から東京の企業に会社訪問したバブル世代の大学生たちは、往復の新幹線代をもらった上に、リクルーターと呼ばれる同じ大学の先輩から接待を受けるのがお決まりだったわよね。 魔:当時は入社する気もないのに、接待目当てで会社訪問する大学生もいたよな? 霊:1991年の大学生の求人倍率は2.8倍となっていて、2社や3社の内定をもらうのは当たり前、5社、6社の内定をもらう学生もザラにいたわね。企業側は学生を囲うためにあらゆる手を尽くし、内定を出した学生を合宿と称して東京ディズニーランドに連れて行ったり、海外旅行に連れて行ったりする例も珍しくなかったわね。 魔:バブル世代の人たちの中には就職活動ではじめて海外に行ったという人もいるんだろうな? 霊:当時は就職協定で10月1日以降が「内定出し」と決まっていたために、10月1日が事実上の「内定式」だったこともあり、内定式の数日前から観光地のホテルなどを借り切り、内定式が終わるまで、夜は懇親会と称したドンチャン騒ぎを繰り広げるなど「内定拘束」と呼ばれることを行っていた企業もあったわね。 魔:10月1日に現れた学生が入社確定ということだな。それにしても学生を囲い込むために、ホテルを借り切ってドンチャン騒ぎを続けるなんて???これじゃあ、まるで軟禁なんだぜ。 霊:インターネットも普及していなかった当時は、就職活動の始まる大学3年生の秋ごろからは、自宅に今では考えられない程、大量の就職情報誌やDMが、山のように届いたものよね。 魔:当時の就職情報誌といえば、ちょっとした電話帳くらいあったものな?バブル世代の人たちの生活ぶりはどんな感じだったんだ? 霊:給与面での待遇は、今のZ世代の人たちがうらやむような厚遇ぶりだったわよね。もちろん就職先によって大きく異なるけど、大手企業なら初任給が30万円を超える企業もザラだったし、新入社員研修と称して海外に行くケースもあったし、もちろん社員旅行で海外に行くことも多かったわよね。 魔:バブル世代の新入社員たちはずいぶんといい思いをしてきたんだな? 霊:ボーナスの他に、残業代はもちろん、業績手当や、出張手当などの各種手当も分厚く、当時は公務員をはじめ、口座振り込みではなく、まだ現金支給をしていた企業もあったから、言葉通りに給与やボーナスが立つ社員もいたわね。実際に日本人の平均給与の推移を見ると、バブル崩壊直後の1990年代中ごろをピークに緩やかに減少しているわね。 魔:給料が立つなんて表現はバブル時代ならではだな?なんか話を聞いているといいことばかりなんだぜ。 霊:そうでもないわよ。当時は今と違ってブラック企業なんて言葉もない時代だから、会社で長く働くことが美徳とされていた時代だからね。 魔:当時は「24時間、戦えますか?」なんてCMが流行ったくらいだからな? 霊:時任三郎扮する牛若丸三郎太が登場する栄養ドリンク「リゲイン」のCMが誕生したのは1988年のことだったわね。「24時間、戦えますか?」のキャッチコピーは1989年の新語?流行語大賞で流行語部門の銅賞を獲得、まさに当時の世相を反映しているわよね。 魔:タバコの吸殻で灰皿を山盛りにしながら、栄養ドリンクを片手に残業する姿はバブル世代の象徴だったけど、働き方改革が叫ばれる今では「24時間、戦えますか?」なんて完全にアウトなんだぜ。 霊:派遣社員や契約社員、パートなどの非正規雇用が多くを占める現在とは違って、正社員が中心だったバブル当時は、会社に対する愛社精神も強く求められ、長時間労働だけでなく、接待のためのゴルフや麻雀の機会も多く、飲み会も仕事の内という風潮が強かったわよね。 魔:今なんて迂闊に部下や後輩を飲み会に誘おうものなら、すぐにパワハラだ、アルハラだと言われるから、気を使ってしようがないんだぜ。Z世代は飲み会なんて興味がないから、飲み会も仕事の内で育ったバブル世代とはギャップが激し過ぎるんだぜ。 霊:最近では飲みニケーションなんて言葉を使う上司も、すっかりいなくなっちゃったわよね。 魔:そう考えると、バブル時代は給与面などの待遇は、今よりも破格に良かったのかも知れないけど、仕事面では長時間労働に加えて、時間外も会社の人と接する機会が多く、ストレスが多かったのかも知れないな? 霊:そのためかバブル世代のサラリーマンたちは、よく働いて、よく遊ぶ人たちを仕事が出来る人のように思っていた節があるわよね。「24時間、戦えますか?」なんて言葉が流行るのと同時に、「5時から男」なんて言葉が流行ったのも同じ時期だわね。 魔:「5時から男のグロンサン!」???ノー天気な雰囲気の高田純次さんにピッタリのキャラクターだったんだぜ。 霊:この栄養ドリンク「グロンサン」のCMも「24時間、戦えますか?」のCMと同じ1988年に誕生して、1988年の新語?流行語大賞の大衆賞を受賞しているね。1980年代から週休二日制を採用する企業が増えると、金曜日は「花金」と呼ばれるようになり、金曜日の夜には仕事から解放されたサラリーマンたちが、街に繰り出すのが定番だったわね。 魔:今みたいに仕事が終わって、家に直帰するサラリーマンなんていなかったんだぜ。バブル世代のサラリーマンたちは、みんな「ディスコでフィーバー、イェイ!」だったんだぜ。 霊:アハハハッ!言い方がずいぶんと古臭いわね!???バブル世代の特徴として、就職活動も手厚い待遇で迎えられ、給与面でも好待遇だったこともあって、総じて金遣いが荒い傾向が見受けられるわよね。バブル世代は高級志向?ブランド志向が強く、高価なものが良いものと思い込んでいる傾向が強いよね。 魔:DCブランドでキメて、高級時計とブランドものセカンドバッグを片手にディスコへ繰り出すのがバブル世代のお決まりだったんだぜ。 霊:今では考えられないことだけど、バブル時代には学生でも高額のローンが簡単に組めて、ベンツやBMWなどの高級外車や、国産車ならトヨタのソアラやホンダのプレリュード、日産のシルビアなど「デートカー」と呼ばれるモテ車を持つ若ものがたくさんいたわよね。 魔:当時はディスコが終わる時間に、デートカーに乗って待っているだけで、ボディコンギャルをゲット出来ちゃったんだぜ。 霊:アッシーくん、メッシーくん、ミツグくんなどの言葉が流行ったのも、この頃のことだわね。バブル時代の若い女性たちは、これらの男性たちに食事をご馳走になり、ブランド品を買ってもらい、愛車で送ってもらうことを当然のように思っていたわね。 魔:バブル世代の男性たちに女性とワリカンなんて概念はないんだぜ。そう思うとバブル世代の女性たちがうらやましくてしょうがないんだぜ。 霊:確かに私生活ではそうだったかも知れないけど、仕事の面では今とは考えられないほど女性にとってはシビアな環境だったわよ。 魔:バブル時代の女性の仕事環境????どんな様子だったかな?あまりイメージできないんだぜ。 霊:当時の日本はまだ女性の活躍の機会が極端に少ない社会だったのよ。いわゆる男女雇用機会均等法が施行されたのが1986年のこと、1999年には改正により、募集?採用、配置?昇進、教育訓練、福利厚生、定年?退職?解雇において、男女差をつけることが禁止されたんだよ。 魔:それまでは採用も昇進も男女によって格差があったということだな。 霊:バブル時代より前は、当時スチュワーデスと呼ばれた客室乗務員や女子アナウンサーといった、女性ならではの一部の仕事を除けば、企業の一般職員といえば、イコールお茶くみや雑用係のイメージが強かったわよね。 魔:キャリアウーマンなんて言葉があるほど、女性がキャリアを持つことは珍しいことだったんだな? 霊:1997年に東京電力の女性社員が〇害される事件があって、被害者の女性が東京電力に初の女性総合職として入社した社員で、退勤後は路上で客を勧誘し売春を行っていたことで、世間を驚かせていたけれど、東京電力ほどの大企業でさえ、それまでは女性の総合職を採用していなかったことがわかるよね。 魔:女性だからという理由で、キャリアアップできない時代があったなんて驚きなんだぜ。 霊:当時の社会では、女性の仕事は寿退社までの花嫁修業という風潮も根強く残っていて、なかなか退社しない女性社員をお局様扱いして、露骨に皮肉るような会社もザラにあったわよね。 魔:今ならセクハラで即アウトなんだぜ。バブル時代は女性が働く上では難しい面もあったんだな?そんなバブル世代が、これから徐々に定年を迎えていくわけだな?どんな老後生活を送ることになるのかな? …